羽田登喜男は著名な着物作家で、人間国宝として日本国内だけでなく世界的にも評価されている人物です。
羽田登喜男の作った着物は人気があり、価値がある為高値での取引がされています。
もし、家の中に羽田登喜男の制作した着物が眠っているのであれば、一度鑑定士に査定してもらう事をおすすめします。
それでは、羽田登喜男とはどのような着物作家なのでしょうか?
羽田登喜男(はた ときお)とは
羽田登喜男は1911年に石川県金沢市に生まれました。
南野耕月に加賀友禅を、曲子光峰に京友禅を学び、昭和12年京都で独立をしました。
花鳥風月などの自然をテーマとする加賀友禅と、刺繍や金銀箔で華やかな京友禅を融合させた独自の世界観は多くの人を魅了してきました。
1986年には来日したダイアナ妃に献上する振袖を製作、1988年には人間国宝に認定、1996年フランス・リヨン市でリヨン染織美術館を開催など国内外で高い評価を受けています。
羽田登喜男の着物の特徴
羽田登喜男の作った着物の特徴は、なんといっても独自の世界観にあるでしょう。
京友禅と加賀友禅の2つを学んだ事で、それぞのれ特徴を活かしつつ独自の技法として「羽田友禅」を生み出した事が大きな功績といえるでしょう。
羽田友禅には独特の文様と色使いが特徴で「加賀友禅の綿密な写生」と「京友禅の色艶やかさ洗練された美しさ」を有している美しい着物です。
京都の庭園や花鳥風月、自然などを題材としてデザインをしている事が多いですが、特に鴛鴦(おしどり)の文様は人気が高く、羽田登喜男の代名詞と言えるようなデザインと言えるでしょう。
加賀友禅
加賀友禅は外から内側に向かってぼかしを入れる「ぼかし(外ぼかし)」、虫食い跡のある葉が描かれる「虫食い」などの技法を用いた着物です。
染色以外の技法(金箔や絞り、刺繍など)を用いることなく、繊細な模様を表現しているのが特徴です。
京友禅
京友禅は三大友禅(京友禅、加賀友禅、東京友禅)の中で最も古い歴史を誇っており、江戸時代に扇絵師として活躍していた宮崎友禅斎の絵を着物に染めた事が始まりと言われています。
加賀友禅とは異なり、積極的に刺繍や金銀箔を用いた豪華なデザインと、豊かな色彩で描かれた動植物が魅力の着物です。
羽田登喜男の着物の買取相場は?
それでは、羽田登喜男の着物はどれくらいの価値があるのでしょうか?
買取相場を調べましたので参考にしてください。
着物 | 買取相場 |
---|---|
羽田登喜男の着物 | 10万〜15万 |
羽田登喜男の着物を査定に出す際には箱や証紙などの付属品も一緒に査定に出しましょう。
できるだけ買った時と同じ状態のまま保存しておくと高値で買取してもらいやすくなります。
羽田登喜男は重要無形文化財保持者(人間国宝)だけあり、根強い人気がある着物作家です。
高いものだと100万以上の価値が付くことも珍しくありません。
着物は購入価格に対し10分の1〜20分の1程度で買取されます。羽田登喜男の着物は10万円前後で買取される事が多いでしょう。
羽田登喜男の着物を高く売るには
それでは、羽田登喜男の着物を高く売るためには、どうすればよいのでしょうか?
羽田登喜男の落款を確認する
まずは本当に羽田登喜男の作品なのか確認しましょう。
作家の作った着物には落款と呼ばれる印が付いていますので、「羽田登喜男の落款」を探しましょう。
落款は作者ごとに異なっており、落款を確認する事で作者を特定する事が可能です。
この落款が見つからないと買取価格が下がってしまう可能が高いため有無の確認は重要です。
着物の保存状態が重要
着物の買取価格は保存状態により大きく左右されます。
人間国宝の羽田登喜男の着物でも、保存状態が悪く、虫食いやシミ、汚れなどが付いていると大きく減額されてしまします。
着物を高く売りたいのであれば保存状態に気をつけましょう。
特に着物は虫や湿気に弱い衣類ですので、除湿や防虫に気をつけておかないとすぐに傷んでしまいます。
できれば上質な桐タンスに保管し、定期的に虫干ししておくと良いでしょう。
着物買取専門店に売る
羽田登喜男の着物を高く買い取ってもらうには、着物をしっかりと鑑定し価値を理解した上で値段をつけてくれる業者に売る事も大切です。
いくら有名作家の作った着物でも、価値が理解できないと高値買取は難しいという事は想像に難しくないでしょう。
リサイクルショップや質屋でも着物を売る事ができますが、できるだけ着物の知識がありそうな業者を選んで売りましょう。
まとめ
今回は羽田登喜男の着物について紹介をしていきました。
羽田登喜男は日本国内だけでなく、海外でも評価されている著名な着物作家です。
買取相場には着物の種類や状態、買取を依頼する業者によって異なるため一概には言えませんが、状態がよければ高額での買取も期待できます。
持っている着物の価値を確かめたいのであれば一度、買取業者に査定を依頼してみるのも良いでしょう。